Charles Nicolas BazinⅡ

【Charles Nicolas Bazin Ⅱ/シャルル・ニコラ・バザン2世】
[1847 Mirecourt – 1915 Mirecourt]

1847 年、ミルクールに生まれ たシャルル・ニコラは、父親であるFrancois Xavier Bazin[フランソワ・ ザビエ・バザン]の指導の下、弓作りを始めまし た。しかし、同時代の他のフランス人弓製作者と同様 に、彼の作風 は後にヴォワラン派の影響を受け、ペカット 派の影響を強く受けた父の弓よりもヘッドが丸みを帯びる ようになりました。

1865年、父が早世したため、シャルル・ニコラは18歳 という若さで家業の工房を継承しましたが、 彼は非常に優れた職人であり、工房はミルクール のみならず、世紀末のフランスでも最も重要な工房の一つと なりました。当時のミルクールの弓製作家の多くが彼の 工房で修行を積み、その中には息子のLouis Bazin[ルイ・バザン]、Victor Fetique[ヴィクトール・フェティーク]、Jules Fetique[ジュール・フェティーク]、Louis Joseph Morizot[ルイ・ ジョゼフ・モリゾー(父親)]など、多くの名匠がいました。

シャルル・ニコラ・バザン2世は、自身のモデルに加え、Tourte[トゥルテ]、Lupot[ルポ]、Simon FR[シモンFR]といったモデルの弓も使用しました。彼は通常、 厳選された赤褐色のペルナンブーコ材を用いて丸棒を製作 しました。彼の弓は美しく作られており、演奏性 も優れているため、非常に人気があり、プロ の演奏家にも愛用されています。

※本ページの解説文は、呂元富著『FRENCH BOW MAKERS』の内容を参考にし、一部を翻訳・編集して掲載しています。原文の著作権は著者および出版社に帰属します。